ヒンズー教の聖地、日本人にも有名なガンジス川(以下、現地ではガンガーと呼ばれているので、このサイトでもガンガーと呼びます)のほとりで繁栄した町、ワラーナシ(英語名はベナリース、誤読で「ベナレス」)に行ってきました!
ワラーナシーとは?
この名前はワルナー川とアッシィー川に挟まれた町という意味から来ているが、現地ではヒンズー教の聖地としての名前であるカーシー(Kashi)と呼ばれてます。カーシーは「霊的な光にあふれた町」という意味だそうです。
北にはサールナート(サーランダナータ)。ブッタが悟りを開いた後、初めて説教をした場所。南にはガンガー川と沐浴場。その市街地には多くのヒンズー教の寺院が存在している。また、ガンガー川沿いには細い路地が網目のように張り巡らされており、古いインドを感じることができる町だと思いました。
(見どころ)ガンガー川沿いで沐浴場(ガート)と火葬場、夜は礼拝のお祭り(プージャ)
ガンガーは女神Gangamataji(母なるガンガー様)として信者にはもっとも重要な川として神格化されており、老若男女問わずガンガー川に頭まで浸かり、心を清めてました。一方でいくつかのガートは火葬場として利用されていて、亡くなった方を24時間火葬してます。その隣で火を使った伝統的な踊り、お祭りをしており、まさに死と生を感じることができる場所だと思いました。
ちなみにここで火葬されることは、ヒンズー教の信者としてはもっとも幸福なことで、苦しい輪廻(死んでも生まれ変わる)から抜け出ることができると言われてます。ただし、小さな子供、修行者、蛇等にかまれて、毒で亡くなった人は、まだ生を全うしていないということで火葬することが禁じられており、布にくるめられ、このガンガー川に沈められるそうです。ちょっと怖いですね。
また、ガンガー川沿いにあるガート(階段の意味だが、沐浴場という意味でも使われている)は全部で65か所あります。このガンガー川の近くまで行くことができるのですが、交通渋滞がひどく、朝10時~夜10時まで巡礼者や旅行者でにぎわってます。
場所と行き方
空港が発達しているので、飛行機を利用して行くのがもっとも簡単です。国際線はバンコクから冬季のみ運行。国内線はデリー、ムンバイから出ていますが本数は多くありませんので早めの予約をおすすめします。
空港からガンガー川へは、1時間半程度(車で1h、歩いて30分)です。ガンガー川の近くは歩行者天国になっており、車では入れませんでした。
ワラーナシ体験記
ガンガー川までの移動
ガンガー川付近まで車で行くと歩行者天国になっているため、近くのパーキングで車と止めて歩くことに。交通量は半端なく多くて、道々に牛やバイク、自転車、お店などがあって道路がかなり狭まっている状態でした。きちんと整理すればもっと渋滞がなくなるのにとも思いますが、この喧騒がワラーナシーっぽいですね。
サイクルリクシャは、歩行者天国での移動手段としてはかなり有効なのではないでしょうか?オートリクシャは入ってくることができません。
熱心なヒンズー教の方々が中心で毎日ガンガー川へ沐浴・お祈りをしに向かっているようです。外国人もいました。日本人らしき方もちらほら。
ただの浮浪者にしか見えませんでしたが、道々にオレンジ色の修行僧っぽい恰好をした人が多く座っており、目が合っただけでお金をくれを言ってきます。現地ガイドは「話をせず、無視しなさい」とのこと。
ダシャーシュメード・ガードに到着
ガンガー川で 川下りツアー
かなり古い手漕ぎボートに乗ってガンガー川の川下りに出かけました。これから65ある沐浴場のいくつかを回っていきます。
さっと見る感じ、色がヤバいです。昔の皇居のお堀のような色をしてます。時折動物の死骸も流れてきてました。ここで沐浴なんて信じられません。。。
ここはAHILYABAI GHATという沐浴場です。
このあたりは、寺院やゲストハウスも多く、中は見ていないのでクオリティはわからないのですが、パッと見る感じ高級そうです。ガンガー川のほとりのゲストハウスは、ワラナシの雰囲気を味わえるとても貴重な場所なので泊まってみるのもアリですね。
今回は川下りをしながら一部の沐浴場を見学したのですが、これを全部回るのはとても大変だと思いました。何しろ陸は道が入り組んでいて川沿いにまっすぐ進めないですし、狭い路地が迷路のように続いてます。全部回るなら2日~3日くらいあった方がよいかと思いますね。
夜の火葬場(マニカルニカー)に到着
ここはガンガー川で、もっとも大きい火葬場で、炎がともされているところは実際に火葬されているところだとのことです。近くから写真を撮るのは厳禁ということでガイドの元、遠くから撮影しました。
多くの観光客を乗せた船がこの火葬場の近くで停泊しながら、みんな静かに見守っていたのが印象的でした。隣ではお祭りが徐々に盛り上がってきており、時折音が聞こえる中、すぐ隣では亡くなった方の火葬が行われているなんて、とても不思議な感じがします。
先にも記載しましたが、ヒンズー教徒はこのガンガー川で火葬されることが最高の幸福であり、輪廻の苦しみから離脱することができると言われてます。実は知り合いのお父さんがムンバイで亡くなられたのですが、2日かけてここまで運んで火葬したと、そういう聖なる土地であり、ずっと受け継いできた文化であると感じます。
日本やインドの他の地域では、火葬は専門の建物の中で行われるのが一般的で、外で火葬する昔ながらのやり方をしているのはこの場所のみということです。
ボートの上でじっと火葬場を見えていると、数人のインド人に担がれた、きれいな布にくるまれた、故人が運ばれてきました。この後、ワラナシ市役所に死亡登録をしてガンガー川にその体を浸した後、実際に火葬が行われるとのことです。男性は白い布、女性はオレンジ色の布にとても昔ながらのやり方で行われる火葬は24時間フル稼働で一回に3~4時間かけて行われるようです。
目の前で火葬される故人をみつつ、なんとなく死というものに対して考えずにいた、別の言い方をするとしっかりと向き合えていなかった自分がいるような気がしました。
プージャ(礼拝)
インドの礼拝プージャ。ダシャーシュワメードで行われるプージャはその周りに大勢の人が集まっていました。自分もボートの上からずっと見てました。開始は日没(約18:30頃)で、ボートも多く集まり、礼拝の踊りをずっと見守ってました。とても幻想的でしたがやや遠かったです。近くには人が多すぎて近寄ることができませんでした。ドラと太鼓、無数のろうそくの火に人々が祈りを捧げます。最初はお祭りかと思ったのですが、死者の魂に対する祈りの儀式だったんですね。
注意!
11月だったのにも関わらず、蚊にかなり刺されました。。。蚊よけを持って行くことをおすすめします。
宿泊したホテル
今回宿泊したホテルはこちらです
Rivatas ★★★★
Google検索では5つ星、Expediaだと4つ星でした。ワラナシとは思えないほど綺麗で快適に過ごすことができました。おすすめなホテルです。