おすすめポイント
この階段井戸は、西インドに広がる乾燥地帯でしかなかなか見ることができない貴重なもの。且つ最近まで自然に埋まっていて人の手が触れられていなかったこともあり、保存状態がとても良い。若干行きにくい場所にあるのが難点ですが、おすすめの場所だと思います。
写真ギャラリー
世界遺産登録情報 Ref: 922
2014年に文化遺産として以下の事由により世界遺産に登録されました。
登録理由
(1) 人類の創造的才能を表現する傑作。
(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
場所と行き方
アフマダバード空港(正式にはセダー・バラブヒバイ・パテル国際空港) から車で2.5~3時間北上するのが一番近いです。アフマダバードはムンバイから飛行機で1時間20分、デリーからは1時間半の距離にあります。
〇航空券手配
Goibibo
〇タクシーチャーター
Clear rental
タクシーは2日間運転手付きでレンタルしたので約9000Rsでした。1日だと3000Rsくらい。
〇宿泊場所
Four Points by Sheraton Ahmedabad
評価:Agoda: 8.5 / TripAdvisor:4.5 / Booking.com 8.1
Map:
ラーニー・キ・バブとは?
ラーニーは女王、バブは井戸という意味で、女王の井戸と訳されることが多いです。乾燥地帯である西インド、クジャラート州では特にこのような井戸たくさんあり、このラーニー・キ・バブはその中でも最大級のもので、深さが27mにもなります。
この井戸を作ったのは、王妃ウダヤマティ (Udayamati) という女王で、当時の王様であるビーマデーヴァ1世(在位1022年 – 1064年)の亡き後、彼を偲んで、11世紀中に建造したものとのこと。
本格的に調査が始まったのは20世紀に入ってからで、それまでは13世紀にサラスワティ川の氾濫で泥に埋まってしまい、長い間ひっそりと自然に隠されていたため、とても保存状態が良く、彫刻だけでも見る価値があります。
難易度:高
① 行きやすさ:×
② 日本人・日本の会社を介した現地ツアーがあるか?:×
③ 環境(ホテルなどの施設が充実しているかどうか):×
とにかく行きにくい。アフマダバードとの往復で1日かかってしまうので、時間のない人には行きにくい場所。
ベストシーズン 11~2月
3月~6月は最高気温が50度近くになるほど暑く、7月~10月は雨季で雨が多いので、11月~2月がベストシーズンになります。暑いときに行く際は帽子を忘れずに持って行きましょう。
入場料金 外国人は200ルピー
インドならではの横入りがすごかった。並んでいても意味がないので、どんどん体を入れて横入りを阻止する。言葉はないが若干インド人とにらみ合い状態。横入りしてきて睨まれるって意味が分からない。
さて、入ってみるときれいに手入れされている庭園のような場所だった。パタンはアーメダバードから結構はなれているので人が少ないかと思いきや、カップルや家族連れも多く訪れてのんびり日向ぼっこをしている人でわりと賑わっていた。世界遺産に登録されたのも2014年という割と新しい世界遺産ということもありそうですね。
入り口付近からはまったく見えないのだが、近づいてみると大きな溝があり、その中に神殿のような井戸が隠れていた。雨季の間にこの神聖な場所に貯水されていたというのはとても感慨深い。とても水を大事にしていたことがうかがえる。
徐々に階段を下りていくと神殿が見えてくる。彫刻がとてもきれいに保存されていて、とても1000年前のものとは思えないくらい鮮やかに残っていた。そして驚いたのは割と観光客が多く、インド人がみんなCanonかNiconの一眼レフをもっていて、気合い入れて写真撮影していたところだ。意外にインド人って一眼レフが買えるくらいお金もちも多いのですね。
クジャラート州は乾季が長くつらいため水をとても大切にしていた。そしてその水とともに女神を信仰する文化であったため、クリシュナ神の隣に楽しく踊っている女神象がところどころ見ることができる。彫刻がとてもきれいに残っていて今にも踊りだしそう。日本の彫刻と違い、こちらの女神像は曲線で踊りを表現していて、笑顔であるのが特徴的。
柱が綺麗に並んでいて、四方がとても正確に作られているように見えます。当時から高い技術をもちいていたのもあるが、井戸に神殿を彫刻するというのはとても面白い文化ですよね。他ではみたことがないです。
井戸の最下層は、若干薄暗くなるくらいの深さでした。ここでも彫刻がとても鮮やかに残っていて、ここが当時水で満たされていたというのはとても感慨深いですね。それと最近登録された世界遺産ということで、むやみに触れないように柵が設けられてました。こうやって彫刻を人の手が触れない状態にしておくことはとても良いですね。他のインドの遺跡は落書きや彫刻が崩れてしまったりと残念なものも多くありましたので。。。