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世界遺産登録情報
良く間違われるのですが、ラージャスターンの丘陵要塞群 文化遺産 / 2013 / (ii)(iii) の6つのフォートの一つと思いきや、実は世界遺産に含まれていません。おそらくマハラジャが保有する物件なのが一因なのではないかと思います。。。。大きさ、文化、歴史などを鑑みると個人的には世界遺産に登録されても良い遺産だと思います。
場所と行き方
デリーやムンバイなどの主要都市から飛行機で入るのが一般的。その他、デリーやジャイプルから鉄道、バスもあるが、10時間近くかかるので時間のない人は飛行機がおすすめ。
ジョードブルとは?
インド・ラジャスタン の州都ジャイプルから西へ約300km、広大なタール砂漠の入り口にある町です。この町はラージプート族の一つ、ラートール家が1475年に作ったマールワール王国の首都として作られ、発展しました。
そして町の中心にそびえたつ城塞、メヘラーンガル砦(Meherangarh Fort)と呼ばれる城塞が有名です。また、漫画ワンピースのアラバスタ王国のモデルになったのではないか?と密かに人気になっている町でもあります。
また、壁や屋根が青色のものが多く、町全体が青色に見えるため、ブルーシティとも呼ばれてますね。とにかく楽しみがいっぱいな町であります。
メヘランガール城塞(世界遺産)
難易度:低
- 行きやすさ:〇
- 日本人・日本の会社を介した現地ツアーがあるか?:〇
- 環境(ホテルなどの施設が充実しているかどうか):〇
観光地であり、ホテルやツアーは申し分ありません。
ベストシーズン 11月後半~3月前半
砂漠地方なので寒い時期(といっても日中は25℃以上あり、日差しが強い!)がおすすめです。帽子、日焼け止めは必須!
(メヘラーンガル砦)入場料金 600Rs(オーディオガイド付き)
オーディオガイドを受け取る際、代わりにパスポートを預けなくてはいけません。オーディオガイドはぜひ聞きながら回りたいので、パスポートを預けましょう。心配ですが、最後にきちんと返してくれました。日本語の音声ガイドあり
ラートール家とメヘラーンガル砦の誕生歴史
ちょっと歴史を知っていると旅も楽しくなりますので、訪れる前に一読をおすすめします!!
13世紀 ラートール氏族によってマールワール王国がマンドールを首都に建国
1459年、ジョーダーはマンドールから自身の名を冠したジョードプルへ遷都。メヘラーンガル砦はこの時に築城。※ジョードプルは「ジョーダーの町」という意味
16世紀後半、ラージャスターン一帯がムガル帝国の支配下にはいると、マールワール王国は皇帝アクバルと友好を保った。
17世紀末、ムガル帝国アウラングゼーブが強引にマールワール王国を併合を宣言。この地域のラージプートたちは根強く抵抗した(第二次ムガル・ラージプート戦争)
1818年、イギリスがマラーター戦争に勝利したのち、マールワール王国などはイギリス保護下の藩王国となった。
1947年、インド・パキスタン分離独立後、ジョードプル県として行政区画が敷かれた。そして事実上、マールワール王国は滅亡する。
ジョードプル、メヘラーンガル砦に行ってきました!
メヘラーンガル砦までの道のり
砦、入り口に到着!
城の正門。1806年にマン・スィン王が戦いでの勝利を記念して作ったもの。この門を入れて7つの門をくぐらなくてはならない。
チケット購入、いざ出発!
坂道を登って頂上をめざす!
さて、ここから坂道を徐々に上がっていきます。高さ130mの切り立つ岩山の上にさらに36mもの城壁を積み上げているらしいです。いや~圧巻。
わりとこんな坂道が続きますが、そこまで大変ではなかったです。ただ、歩きやすい靴をおすすめします。
ローハー・ポール(鉄の門)
まず、最初にメイン現れたのは、ローハー・ポール(鉄の門)と言われているメインゲート。大勢では通れないように割と狭いですね。
鉄の門には、一定の高さに痛々しい針が取り付けられてました。象の突進を防ぐためにつくられたものだとか。。。痛そう。。
マハラージャのマース・スィンが亡くなった際に、火葬に投じた妃たち、31もの手形が刻まれている。このサティと呼ばれる習慣は、見るだけで痛々しい。その後この習慣は無くなっていったとか。
砦内の博物館へ
鉄の門をくぐると、もうそこは城砦内部(頂上付近)になっており、平地が続いてます。そしてすぐ横に博物館の入り口があり、チケットを見せると入ることができます。
カフェを横切って博物館に入り、階段を上がるとシンガル・チョウクという広場に出る。ここには白大理石で作られた玉座(Coronation Seat) が置かれている。この広場の周りにはたくさんの年代物の神輿、刀剣類、絵画などが納められている。オーディオガイドもとっても親切に説明してくれるので2~3時間いれそう。
神輿の文化は、砂漠が近いイスラム教の影響か、女性は肌どころか全身を露出することを嫌い全身を隠せる神輿が流行ったとか。オーディオガイド曰く、ある時イギリスに遠征した王妃が籠から出ず姿をみせることはなかったが、ちらっと見せた足だけ新聞に載ってしまったことがあったらしい。その時、マハラジャは大変怒り、イギリス政府はその新聞を買い占めたとか、オーディオガイドは面白い話をたくさん聞くことができるので良いですね。
銃犬 ラッスーがここに、、、、あれ?
さて、ここはムガル帝国時代に使われた武器が保管されているところ。たくさんの痛々しい武器がたくさん飾られてました。そしてここは、実はあの漫画ワンピースでイヌイヌの実のモデルとなった「銃犬 ラっスー」があると言われているところです。さっそくみてみましょう!
ななな、なんと!あの、銃犬ラッスーがあるべきところに、、、なんか違う大砲が飾られていました。すごい楽しみにしてた分、ガッカリ。。。。たまたまかなぁ?
さて、先に進むと当時の生活や戦争などの情景が浮かんできそうな絵がたくさん飾られてました。結構昔からポロ(スポーツ)が行われてたみたいです。戦争の絵に、手が何本も生えている神様が描かれているところなど、とてもインドっぽい感じがしました。
シーシュ・マハル(鏡の間)
こちらは鏡の間、王の執務室として使われていたらしい。きらびやかな装飾が施されており鏡って感じはしないんだけど。。。ただ、アンベール城にも同じような鏡の部屋があり、当時の”流行?”だったのかもしれませんね。奥深い!!
フール・マハル(花の宮殿)
ここは1730年~1750年に作られた部屋で最も豪華な部屋と言われます。ここで各種様式のイベントが行われてました。
タハット・マハル
そしてここはタハット・スィン王(18世紀中期)が好んだと言われるタハット・マハル。30人もの妃、数十人の愛妾がいたという。大奥のようなものかも。この頃になると西洋から多くの文化が入ってきてまた趣が変わっていったそうです。
伝統楽器 Santoor (サントゥール)
さて、お城の一室を使って現地のプロミュージシャンによる演奏を聞きました。楽器はサントゥールというらしいです。発祥はイランだそうです。この楽器を見たのは初めてですが、インドのどこかで聞いたことがある音です。良くオーディオガイドの始まり・終わりの音で使われてます。いろいろな楽器とそしてヨガと絡めているところが面白いですね。
ラジャスターンの伝統音楽・舞踊を楽しむなら10月のマールワール祭がおすすめのようです。
この日は割と煙っていたのですが、確かに青っぽい色をしてますね。旧市街が青い色をしているようです。現地の方に、なぜ青色をしているのか?と聞くと「ケミカルで青になった」とのこと。え?怖くない?って思いましたが。。。意図的に塗られているよね?笑Santoor (サントゥール)とは?
クルミ製の台形の板に、鋼鉄製の弦を張り、軽量は木の棒でたたいて音を出す楽器。硬く乾いた音だが、やさしく響き渡る涼しい音色。もともとはイラン発祥の伝統楽器で、名前はペルシャ語で百個の弦という意味。
[サントゥールで弾く、涙そうそう]
さて、メヘラーンガル砦を見終わったら出口に絵画展が開かれてました。活き活きとした絵画はとても印象的で昔でいうInsta映えってやつなのかなと勝手に思いました。ターバンや青黒い肌の色など、インド・宗教・ラジャスタンの歴史・文化がたくさん詰まった絵画展でした。見応えありです。
全体を通して非常に見応えがありました!2時間くらいかと思いましたが半日くらいかけてゆっくりと回りたいですね。
さぁ、メヘラーンガル砦(博物館)はここで終了です。入り口で預けたパスポートをなぜかここで返してくれます。
メヘラーンガル砦を散歩
さて、城壁を散歩するとこの砦の高さが良くわかります。そして大砲や銃跡も多く残っていました。絵画とか博物館になっていたので忘れてましたが、この砦は戦いの歴史の上で作られたものでした。。。。。
チャームンディー・デーヴィー寺院
戦いの神でもあるチャームンディー女神を祀ってある寺院です。
あまり聞き覚えのない神様ですが、ヒンズー教の死をつかさどる女神とのこと。激しい戦いの爪痕といった感じがしてちょっと居たたまれないですね。。。
車が壊れた!ハプニング発生!
帰り道、TATA社製 Traveller が快適に走っていたのに、途中で故障しました。。。。。パンクではなく、スプリングがはずれたとか。走るとタイヤ付近からズズズっていやな音がします。一応大丈夫のようですが、この後は時速20kmで走行してました。。。。車というよりは道がガタガタしているのが原因かと思います。
今回宿泊したホテル
建物も新しく、空港からも近いので空港からの行き来は便利。マリオットらしく、食事も美味しいし清潔感がある。ただし、メヘラーンガル砦に車で30分、夜は砦が見えないなどもあるのでお値段と相談ですね。
帰り道、空港にて
このドラえもん、首が、、、、指もあるし笑。
さて、今回の旅は、ラジャスターン州第二の都市、ジョードプルにある世界遺産、メヘラーンガル砦に行ってきました!もう濃い~文化、歴史、宗教にどっぷりつかった旅でした。もし行かれる時にはゆっくり町を回ってみてくださいね。渋滞も多いのでお気をつけて!!